Match Review:
ワールドクラスの2チームの対決から予想されたとおり、厳しい試合だった。前半は朝鮮民主主義人民共和国が主導権を握った。激しいマンマークとクレバーなポジショニングを活かして日本の独特なパスワークに対抗した。こうした戦術により日本は停滞した。朝鮮民主主義人民共和国はチェ・ウンジュ(CHOI Un-ju)やリ・エギョン(RI Ye-gyong)の効果的な一撃に支えられた、守備優先の戦略を採用した。後半からは日本が戦術を修正しカウンターを開始した。FW大儀見優季(OGIMI Yuki)は後半に2回の決定的なチャンスをつかみ、朝鮮民主主義人民共和国のディフェンスを揺さぶった。しかし日本の特色であるパス中心の戦術は円滑に働いたとは言い切れず、攻撃は立ちはだかるGKホン・ミョンヒ(HONG Myong-hui)に阻まれ徒労に終わった。2チームは激しく砲火を交えたが、試合は引き分けとなった。
Match Star: ホン・ミョンヒ(Hong Myong-hui)
ゴールチャンスは朝鮮民主主義人民共和国が多かったものの、ペナルティエリア内のチャンスを多くつかんだのは日本だった。ゴールの機会を狙ってペナルティエリア内外に出没する大儀見は特に脅威となったが、朝鮮民主主義人民共和国の固いディフェンスを突き破ることはできなかった。GKホン・ミョンヒの役割は決定的だった。後半には体を投げ出し大儀見の完璧に近いシュートを2度も防いだ。さらに岩渕真奈(IWABUCHI Mana)の危険なシュートもはねのけた。朝鮮民主主義人民共和国が世界最強のチームの1つと互角に渡り合ううえで、ホン・ミョンヒはヒーローだった。
Match Review:
中国相手にもどかしいドローを喫した日本が、今日オーストラリア戦で初勝利を挙げた。日本の複雑なパスワークと傑出した選手たちはオーストラリアのやや退屈な戦術と好対照をなしていた。日本は前半25分、齋藤学(SAITO Manabu)の得点で先制。齋藤はチームのサポートをほとんど受けずにペナルティエリアに侵入し、奇跡のようなチップシュートを左に蹴り込んだ。さらに攻め続けた日本は後半10分に2点目を挙げる。CF豊田陽平(TOYODA Yohei)から大迫勇也(OSAKO Yuya)に渡ったパスがオーストラリアの守備を切り崩した。その後まもなくオーストラリアが反撃に出た。攻撃的な戦術に切り替え、ミッチェル・デューク(Mitchell DUKE)が後半31分、トミ・ジュリッチ(Tomi JURIC)が34分にそれぞれ得点して試合をふりだしに戻す。フルに発揮されたオーストラリアのポテンシャルがゲームをひっくり返すと思われたわずか1分後に、大迫が日本の3点目を挙げた。日本は中国戦のがっかりする同点劇を繰り返すことにはならなかった。オーストラリアは良いプレーを見せたが最終的には敗れた。
Match Star: 大迫勇也(Yuya Osako)
大迫勇也の敵を切り裂くドリブルとその後の見事なシュートが日本の2点目となった。オーストラリアが同点に追いつくと、もう1本の決定的なシュートを放ちリードを取り戻した。ペナルティアークから右足で正確に放たれたボールはオーストラリアのゴールを直撃した。ペナルティエリア付近での俊敏なチームワークにはとりわけ興奮させられた。そして、ごく短いシュートチャンスにもかかわらず精度の高いキックを見せた。