Match Review:
ワールドカップ本大会の切符を持つオーストラリア代表に、中国代表が猛攻を浴びせた。前半開始5分、孫祥(SUN Xiang)がグラウンダーのクロスを送り、于大宝(YU Dabao)が右足で合わせてゴール。だがオーストラリアも反撃に出る。30分にアロン・ムーイー(Aaron MOOY)がミドルレンジからの弾丸シュートを決め同点。時間が進むにつれボールキープで逃げる中国に対し、オーストラリアは攻撃の圧力を強められない。中国は孫可(SUN Ke)の追加点でリードを取り戻すと、後半40分頃には楊旭 (YANG Xu)、武塁(WU Lei)の連続ゴールで突き放す。オーストラリアもアダム・タガート(Adam TAGGART)、ミッチェル・デューク(Mitchell DUKE)が立て続けにゴールし1点差に詰め寄るが、反撃もここまで。中国が4-3でオーストラリアを破って今大会初勝利を挙げ、1勝2分けで大会を終えた。
Match Star: 于大宝(Yu Dabao)
前半5分に放った低い弾道のシュートで、オーストラリアに打撃を与える。後半10分には孫可のゴールの起点となり、中心的ストライカーとしての任務を見事に果たした。今大会で中国がその得点力をいかんなく発揮できたのも、必ず攻撃に絡んでいた于大宝の存在があったからこそだった。
Match Review:
アジア最高のライバル同士の対戦に、予想通りスタジアムは熱気に包まれた。まず流れをつかんだのは韓国だった。前線から激しくプレスをかけ、強烈なシュートの連続で日本を追い込んでいく。だが最初のゴールは意外な形で日本に生まれた。青山敏弘(AOYAMA Toshihiro)からのロングパスを受けた柿谷曜一朗(KAKITANI Yoichiro)がシュートを放ち、ゴールネットを揺らす。それでも韓国の猛攻はやまず、前半32分にペナルティアーク付近からユン・イルロク(YUN Il-lok)が右足シュートを決め同点。両チームの激しい撃ち合いとなったが、勝敗が決したのは試合終了間際だった。原口元気(HARAGUCHI Genki)のシュートがGKチョン・ソンニョン(JUNG Sung-ryong)にはじかれると、詰めたのは柿谷。これが決勝点となり、日本は初めて東アジアカップの栄冠を手にした。
Match Star: 柿谷曜一朗(Yoichiro Kakitani)
韓国は技術で上回るも得点に結びつかず、一方で日本の柿谷のゴールは強烈な印象を残した。前半25分に青山 からロングボールが送られると、GKとの1対1をかわして得点。試合終了の数分前にはこぼれ球をすばやく押し込み、日本の劇的な勝利で試合は幕を閉じた。