EAFF E-1FOOTBALL CHAMPIONSHIP 2017 ROUND 1 GUAMの男子の最終戦である第6試合は、事実上の決勝戦となった。マカオがタイトルを獲得して次のラウンドへ進むためには勝利が必要、チャイニーズタイペイにとっては優勝するのに引き分けでも十分という状況だった。

グアムのGFAナショナルトレーニングセンターに集まった観客が大声援を送る中で、前半7分にはマカオが先制点を奪う。ペナルティーエリアのわずか数センチ外からMan Chanが放ったフリーキックが相手選手に当たってコースを変え、チャイニーズタイペイGKのChiu Yu-hungを破った。

チャイニーズタイペイは前半を通してチームの立て直しに苦戦することになったが、36分にはようやく同点ゴールを奪うことに成功。大会MVPに選ばれたLin Chieh-hsunによるスムーズなフィニッシュからの得点だった。

後半も試合は引き続きオープンな展開となり、64分には逆転のゴールが生まれる。またしてもスルーパスを受けてタイミングよく抜け出したLin Chieh-hsunのこの日2点目（今大会7点目）のゴールだった。浮き球による完璧なシュートはポストを叩いてゴール内に収まった。

だが、試合はまだ終わらない。77分にはCK後の混戦の中から、マカオのLei Ka himが足元にこぼれたボールを素早く押し込む。両チームは再びタイスコアとなり、マカオもあと1点を奪えば大会を制することができる状況となった。

だがチャイニーズタイペイには、まだ決勝点を奪う力が残っていた。Lin Chieh-hsunがこの試合での見事なパフォーマンスを締めくくるアシストを供給。右サイドから飛び込んだTseng Chih-weiがヘディングを決めて3-2とし、これがこの試合の最終スコアとなった。

チャイニーズタイペイの戦いぶりはこの試合の勝利にも大会制覇にもふさわしいものだった。だがマカオも印象的なサッカーを見せており、2014年の前回大会と比較して最も大きく成長したチームだったと言えそうだ。




コメント
チャイニーズ タイペイ - Lin Chieh-hsun（8番、2得点）
「最初に失点してしまい、リードを奪ったあともマカオに追いつくことを許してしまいました。もっと試合を支配し、もっと落ち着いて自分たちのサッカーをする必要があります」

「決めることができた2ゴールについては満足していますが、いくつか外したチャンスもありました。もっと必死に練習して成長していかなければなりません」

「監督も言ったように、ここで勝つことができたのは良かったですが、次のラウンドで成功するためには必死に頑張って準備し、自分たちの最高の力を出しきる必要があります。ここでは僕らが一番強いチームでしたが、次のラウンドでは自分たちより強いチームに挑戦する準備が必要です」

チャイニーズ タイペイ - Toshiaki Imai（監督）
「大会を制することはできましたが、正直に言えばもっと楽に勝ちたいと思っていました。もっと経験を重ねていくことが必要です。まだ試合の流れを読む力が不足しています」

「次のラウンドの相手はさらに高いレベルになります。我々も向上していく必要があります。今の攻撃面の技術は満足できるものではありますが、守備面では改善が必要です。ポジショニングやマーキングを改善しなければなりません」

「Lin Chieh-hsunは大会を通して素晴らしいプレーをしてくれましたが、GKのPan Wen-chiehにも賛辞を送りたいと思います。モンゴル戦では劇的なセービングを見せてくれましたが、酷い怪我を負ってしまい、今日は車椅子で試合を観戦しなければなりませんでした。幸い、11月の次の試合までには回復することができます」

「チャイニーズ タイペイにプロリーグがないという事実は大きなハンデになりますが、次のラウンドに向けて準備を整えるため我々はベストを尽くすつもりです」

マカオ - Felipe Cordeiro Duarte（13番）
「本当に良い試合でした。中立のファンにとっては本当に見応えある試合だったと思います。難しい試合になることは分かっていました。去年の秋には彼らに1-5で敗れていましたが、今日は恐れることなく積極的に戦うことができました。僕らの時間帯も確実にありましたね」

「このチームはすごく若いですが、僕らは決して諦めませんでした。試合ごとに大きく成長することができました。国際試合で戦えるのは僕らにとってすごく良いことです。今後はもっとプレーする機会が得られることを期待しています」

マカオ - Tam Iao san（監督）
「チームとして一丸となって戦い、決して諦めることなく最後まで戦い続けて、この代表チームの未来に向けた礎を築くことができました。基本的には相手の方が格上だったと思いますが、我々も最大限の力を尽くして挑戦した試合でした」

「今日は前半を同点で終えたいと思っていて、その通りにすることができました。それから後半に勝利を目指して押し込むつもりでした。負傷のため何人かの選手を欠いていましたが、全員が素晴らしい戦いをしてくれました」

「全体的には自分たちのやれたことに満足していますし、今後の大会を楽しみにしています」

By Cesare Polenghi (twitter)